2018-04-23

Undecima:ナダル、モンティカルロの11度目の優勝!





Undecima

モンティカルロオープン(クレイ、MS1000、モナコ)ー この日男子シングルズ決勝が行われ、第1シードのナダルは錦織を6-3、6-2ストレートセットで破り大会史上初の11勝目を飾った。この勝利によりナダルは世界ランキング1位に返り咲いた。

錦織にとってMS決勝4度目の正直は、、残念ながら実現しませんでした。。


試合の感想は、いや〜〜さすが土魔神!のひとことです。

スコアからは錦織の完敗ですが、実際は錦織の大健闘でした。とてもハイレベルな試合でした。

TennisTVのコメンテーターのコメント" One of the toughest thing in our sport is beating Nadal on clay. " がこの試合のすべてをもの語っています。昨日のナダルには誰も勝てないほど異次元でした。


負けはしましたが、ベルディヒ、チリッチ、ズベレフを次々倒した錦織は完全に復活した!!と喜んでるファンは多いではないでしょうか。一時期どうなってしまうのかと思っていましたが、今大会の錦織は復帰途中どころかかつてのTOP5の錦織でした。今後がとても楽しみです!

次の大会でリベンジ!と思ってドローみたら、バルセロナで錦織はまたナダルの山。しかもR3で対戦する可能性が高い。。R3って早すぎ。。😰

ですが、優勝するのと同じくらい価値のある土魔神を倒すチャンスがまたきたと考えれば少し違うかも!? 笑


2018-04-22

錦織、モンティカルロMS決勝進出!

頑張れ!錦織!

錦織がついに完全復活!QFでは世界ランキング3位のチリッチに続き、SFではいま波に乗っている男、世界ランキング4位のズベレフに勝利し、決勝進出を決めました。


今回が4度目のMS決勝進出になりますが、MS決勝のジンクス、「4度目は勝つ」なるか、大注目です!






現在のATPライブランキング22位の錦織が優勝すれば世界ランキング12位に上げることができます。

しかし、、不運にも(!?)決勝のお相手はあの土魔神と称される男、別名、King of Clayのラファエル・ナダル。

ナダルvs錦織のH2Hでは、ナダル9勝2敗で、最後の対戦は銅メダルをかけた戦い、あのリオオリンピックが記憶に新しいですね。そのときは錦織が死闘の末に勝ちました。しかし、クレイでの対戦成績はすべてナダルが勝利しています。最近では、2016年のバルセロナ(ATP 500)の決勝でナダルが6-4,7-5で錦織を破り優勝しています。

クレイのナダルは異次元なのは間違いないですが、今大会の錦織は非常に調子良いのでいい勝負になるのは間違いないと思います。King of Clayを倒しての初のMS優勝を願っています。


デルポ、イズナーに続く2018年の3人目の初MS優勝者誕生なるか?


現役選手で、MSの決勝進出を3回以上している選手の勝率を調べて見ました。データからは、以下のことがわかりました:
・やはりみなさんは決勝でBIG4にことごとく立ちはだかられました。
・MSの決勝でたまーに優勝を許してくれるのはフェデラーだけでした 笑
・MSの中でもParisが取りやすい(?)

今のところ4敗0勝という悲しいMS決勝進出者はいません。

この間のデルポもイズナーもそれぞれ4度目の正直で優勝を飾ることができました。

錦織も「4度目は勝つ」なるか?

フェレール 1勝ー6敗 (敗:フェデラー, ナダル , ジョコビッチ, マレー )※4回目で勝利

ツォンガ 2勝ー2敗  (敗:フェデラー, ジョコビッチ)
ベルディヒ 1勝ー3敗 (敗:ロディック, フェデラー、ジョコビッチ)
デルポトロ 1勝ー3敗 (敗:マレー、ナダル、ジョコビッチ)
イズナー 1勝ー3敗 (敗:フェデラー、ナダル、マレー)

ワウリンカ 1勝ー3敗 (敗:ジョコビッチ、ナダル、フェデラー)
ガスケ 0勝ー3敗   (敗:フェデラー , ジョコビッチ)

錦織 0勝ー3敗  (敗:ナダル, ジョコビッチ)

ラオニッチ 0勝ー3敗   (敗:ナダル、ジョコビッチ)

モンフィス 0勝ー3敗 (敗:ジョコビッチ, ソダーリング、ナダル)



(ソース:すべてWikipediaより)

2018-04-16

初めての1位!ありがとうございます!

初めての1位!(世界ランキング1位じゃないです 笑)

約1年半ブログをやっておりますが、人生で初めて自分のブログがBLOG Ranking1位(4/14時点)になりました。皆様の暖かいご応援いただき本当にありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします🙏 

ずうずうしいようですが、、これからもブログの<-左側にあるBlog Rankingをクリックしていただきますと励みになりランキングもUPになりますので、宜しくお願いいたします!☺️





さて、テニスの話に戻りますと、今週からモンティカルロ マスターズが始まりますね。先日ドローが発表されましたが、錦織がR1でベルディヒと対戦することが決まったようですね。。錦織にとってもベルディヒにとっても厳しい一回戦なのは間違いないと思います。特に復帰途中の錦織にとっては鬼ドローではないのでしょうか。ただ、ベルディヒを破ることができれば、錦織の復帰は順調と見ることができるでしょう。いずれにしても早くシードに戻って欲しいですね。


ちなみに、錦織vsベルディヒの試合開始時間は日本時間今日4/16 19:30-> 20:00前後です(第2試合)。


今大会の目玉の一つに、ナダルが復帰します!ATPの試合ではオーストラリアオープンで棄権したとき以来ですね。気になるナダルのフィジカルですが、先週のデビスカップで好調のズベレフを破ったなど、絶好調に見えました。クレーでのナダルは土魔人と称されるだけあって強い!

クレーでLa Decima男ナダルを破るのは至難の技なのは間違いないですが、今大会は誰がナダルを止めのるか大注目です。

以下、シングルズドロー





2018-04-11

【謎解き】デルポトロが彼女と別れた原因が判明!?

去年からデルポトロは母国アルゼンチンの女優兼歌手30歳のJimena Barónと交際をしていましたが、今年の2月に別れてしまいました。デルポトロの愛犬Cesarが亡くなったタイミングと重なったようです。デルポトロ側から破局についての報告はありませんが、Barónさんのインスタグラムやアルゼンチン各報道機関より報道されました。

別れた原因は、


「お互い忙しすぎてスケジュールが合わない。彼はいつも地元(タンディル)にいるし、ブエノスアイレスにいないし、会うタイミングが難しい。私も私の今の待ち望んだ人生があり、彼に合わせることなんてできないの。もっと自分のキャリアにフォーカスしたい」Barónさんはインタビューに答えています。


いわゆるずれ違いってやつですね。確かにデルポトロと付き合ってから歌手をデビューして大ブレークしましたし、デルポトロも去年の後半からテニスにフォーカスしていたのでずれ違いも無理ないでしょう。


しかし、、昨日(日本時間4/10)、アルゼンチンの各報道機関の情報によりますと、デルポトロのお父さんが探偵を雇って、Barónのいくつかの浮気証拠を突き止めた可能性があり、それが破局の原因ではないかと報道されています。別れた直後(2月)は地元のテレビ(トークショー)ではデルポトロの二股交際疑惑が報道されていましたが、真偽わかりませんね。ダブル浮気だったりして 笑


ソース記事(スペイン語):
https://www.clarin.com/espectaculos/fama/papa-potro-hizo-seguir-jimena-baron-detective_0_Hy3h09KjG.html









前の記事⬇️

Es un Amor

プライベートでは謎が多いと言われているデルポトロですが、以前から噂された母国アルゼンチンの女優、29歳のJimena Barónさんと付き合っているという報道があります。マイアミオープンの観戦席に彼女が目撃されました。そして、最近BarónのInstagram Storiesに投稿された動画の中になんとデルポトロの声が聞こえたというのです。また、Barónの3歳の息子の声も(Barónはバツイチ)。↓デルポトロの声↓


"Oh, it's for your followers! Give them a big kiss from me!" (スペイン語から翻訳)


↓の写真はJimena Barónです。かっこいい女性ですね。顔と雰囲気は少しSarah Jessica Parkerに似ています。これまでのデルポトロと噂になった女性達と少しタイプが違うように思います。ちなみにBarónは報道に対して認めたようです❤️




詳しくはhttp://www.ciudad.com.ar/espectaculos/jimena-baron-confirmo-romance-juan-martin-potro-amor-mi-hijo-ya-son-amigos_82944

2018-04-10

BIG4の壁が崩壊中!?

インディアンウエルズに続いて、マイアミでもNew Championが誕生しましたね。2007年にプロデビューし、11年目にして初めてのマスターズ優勝を飾った32歳のイズナー(John Isner、アメリカ)はMS史上最年長優勝者となりました。イズナーにとってはMS4回目の決勝進出ですが、これまでの3回はすべて決勝でBIG4に破られ、今回は4度目の正直でやっと優勝できました。長かった〜 本当におめでとうございます!





しかし、BIG4の壁はとっても厚いですね。。



現役選手で、MSの決勝進出を3回以上している選手の勝率を調べて見ました。データからは、以下のことがわかりました:

・やはりみなさんは決勝でBIG4にことごとく立ちはだかられました。
・MSの決勝でたまーに優勝を許してくれるのはフェデラーだけでした 笑
・MSの中でもParisが取りやすい(?)
・今のところ4敗0勝という悲しいMS決勝進出者がいないので、 錦織やラオニッチが次決勝まで行けたら優勝する(かも?)

フェレール 1勝ー6敗 (敗:フェデラー, ナダル , ジョコビッチ, マレー )



ツォンガ 2勝ー2敗  (敗:フェデラー, ジョコビッチ)


ベルディヒ 1勝ー3敗 (敗:ロディック, フェデラー、ジョコビッチ)


デルポトロ 1勝ー3敗 (敗:マレー、ナダル、ジョコビッチ)



イズナー 1勝ー3敗 (敗:フェデラー、ナダル、マレー)



ワウリンカ 1勝ー3敗 (敗:ジョコビッチ、ナダル、フェデラー)


ガスケ 0勝ー3敗   (敗:フェデラー , ジョコビッチ)


錦織 0勝ー3敗  (敗:ナダル, ジョコビッチ)



ラオニッチ 0勝ー3敗   (敗:ナダル、ジョコビッチ)


モンフィス 0勝ー3敗 (敗:ジョコビッチ, ソダーリング、ナダル)


(ソース:すべてWikipediaより)


↑見事に敗戦相手がBIG4ばかり 笑 BIG4被害者の会の会員たちですね 笑 BIG4時代と活動が重なるベテランプレーヤーの選手たちばかりです。とはいえ、BIG4時代が15年くらい続いているので、Nextgenを除く今の現役選手は大体重なります。



フェレールがBIG4被害者の会の会長?

フェレールは、MS決勝で7回も決勝進出を果たしたものの、1回しか勝利ができませんでした。その1回の勝利も運良くBIG4に当たらなかったときの勝利です。敗の6回はすべてBIG4に破られました。BIG4さえいなければな....とは思いますが、BIG4がいなかったらいなかったでBIG4に変わる誰かがいたかもしれないし、BIG4より強いかもしれないし、BIG4じゃなくBIG5とかだったかもしれないし、、考えてもキリがないのでBIG4がいないパラレルワールドのことは考えないことにしました 笑


しかし、ようやく時代が変わろうとしています。ようやくBIG4が退化し、テニスフィールドはいい意味でオープン化しました(たぶん)。




BIG4時代がついに世間交代か!?テニス界はどうなる?


これからは、テニスがうまい人なら誰にでも優勝のチャンスがある!?



フェデラー、ラファがいなくなったらテニスの人気が落ちる。チケットが売れなくなる。テニスは盛り上がらない。という話を良く聞きますが、本当にそうでしょうか。
私はサンプラス時代からテニスを観はじめましたが、BIG4がいなくなっていてもテニスを観るつもりです。笑 (別にBIG4のファンじゃないからというのもありますが...)
単純にテニスは面白いからです。

BIG4がいなくなったらテニスはもう観ない!という方は、テニスというスポーツを愛するコアファンではなく、たぶん俗にいうニワカファンだと思うのです。


でも、興行的にニワカファンの力によって、チケットが売れるー>盛り上がるー>賞金が上がるー>面白くなるー>チケットがさらに売れる....というハッピーサイクルに発展していくというのが実情です。コアファンの方には耳痛い話ですが、テニスの未来はニワカファンにかかっていると言っても過言ではないでしょう。


テニスは人間ドラマ


なぜBIG4は人々を魅了するのか。

それはBIG4の規格外の実力と実績が物語っています。でも、それ以上に世界中のテニスファンを魅了してきたものは「ストーリー」だと思っています。

現在(去年まで)の、漫画のSSキャラのような強すぎるBIG4に立ち向かう、時にSSに覚醒するSキャラのワウリンカ、デルポトロなどのベテラン勢、ズベレフ、キリオスなどのヤングヒーローたち。人々はこのストーリーに魅了され、共感され、そして勇気付けられていく。BIG4がいなくったら、強敵がいなくなり今の構図が変わってしまいます。しかし、どんな時代でも、ボスキャラは必ず存在する。ポストBIG4なるボスキャラは誰になるのかが読めない今だからこそ、テニスファンとしてとてもワクワクしています。

個人的には1〜2年で良いので、デルポトロの時代がきてほしいと思っています。2005年プロデビューしたデルポトロはほとんどBIG4と活動が重なり、対BIG4では対戦回数も多く、対戦成績も現役選手の中勝率が高い選手のデルポトロは、BIG4の最大級の被害者ではないでしょうか。また、デルポトロなら引退間際の怪我から、涙ぐましい努力によって1042位から6位まで戻ってきた大復活劇など、ストーリー性満載。ワウリンカのような爆発力があり、そして大舞台に強い。カリスマ性がある。これらがデルポトロの世界的人気の理由でしょう。まぁ、デルポトロの今のフィジカル状態を考えると厳しいとは思いますが、ありえないことはないと思っています。



2018-03-29

【炎上中】イワニセビッチ:"デルポ、怪我のフリをしていただけ"

今Twitterで↓のツィートが炎上しています。
※↓に続報あり。


        ソース:Twitterより



ラオニッチのコーチで元Wimbledon優勝者のGoran Ivanisevic(以下写真の真ん中)がESPNに対し"デルポトロは怪我したフリをしているだけ。歩くの遅いし。いつもやってること。IWのMilos戦でもやっていたし"




と、とんでもないツィートです😳(※ツィート者は関係ありません)

デルポファンとしてではなく、あくまでテニスファン&週末プレーヤーとしての感想を以下に述べたいと思います。

結論から言うと、今回のデルポトロのトレーナー呼ぶ件についてはまったく合理的な行動だと思っています。







試合をみていましたが、確かにラオニッチが7-5でリードの第1セット終了後デルポトロがゆっくり自分のチェアへ戻り、トレーナー、ドクターを呼びました。ドクター不在のため、メディカル・タイムアウト(MTO)はとりませんでした。第2セット序盤のチェンジオーバーにドクターが到着しましたが、デルポトロは治療を受けることなく薬だけもらいました。どこか怪我をしているのかしていたのかわかりませんが、第3セットで薬を飲んだシーンがありました。想像ですが、インディアンウエルズ(IW)のときから背中にテープが貼っているので背中が痛いのではないかと思います。マシーンじゃないですから、15連戦続きでどこか痛めても不思議ではないと思います。ちょっとでも痛みを感じたら、トレーナーを呼ぶのが自然な流れ。しかも、試合途中ならともかく、第1セット終了後に呼んだわけですから別に問題ないはずです。また、怪我のフリをしているのなら、テーピングだけしていれば良く、薬まで飲む必要はありません。ビタミン剤じゃないんですから。

インディアンウエルズ(IW)のMilos戦でもリアルタイムで見ていましたが、はっきり言ってデルポトロが手首一つ使えない状態でも勝てるほど、怪我あけのラオニッチの試合はそのくらい良くなかったです。(※ラオニッチに悪くいっているのではありません。個人的な感想です。)

でも、今日は違いました。

今日のラオニッチの試合は、とてもハイレベルで、いくつもブレークポイントがありましたし、実際ブレークもありました。デルポトロがドクターを呼んだあとも、ラオニッチは淡々とプレーをしていたように見えました。試合の中盤までラオニッチ優勢でしたし、ラオニッチが勝ってもおかしくない状態だったのです。タイブレークではラオニッチが少し集中力を失っていたように見えました。結果、その大事なタイブレークを取れなかったというわずかな差で負けた。しかし、このようなハイレベルな試合だからこそ、そのわずかな差が勝敗を分けるのです。わずかな実力の差と少しの運が勝敗を分けたと見るべきです。過去の対戦成績で、ラオニッチが過去にデルポトロに2回勝っていますし、今日はデルポトロが勝っただけのこと。ただそれだけ。

変な言い方をしますが、ラオニッチがもし、今日のデルポトロのあれがマインドゲームだと感じていたのなら、ラオニッチはマインドゲームにも相手のテニスにも負けたことになります。

言いがかり??

今回のIvanisevicの発言にはとてもがっかりしています。本人はツィートされることを想定していなかったとは思いますが、事実かどうかわからない以上、例えば個人的にそう思っていても立場上軽々にこういう発言をしないでほしかったですね。


もちろんIvanisevicコーチの悔しい気持ちも想像できます。でも、コーチとしてできることは、ラオニッチに対し、問題点をリストアップし、改善すべきところを探し、コーチングするだけです。

疑惑のMTO

実は疑惑のMTOの話は昔からずっと議論されている話です。ジョコビッチの全豪(対ワウリンカ戦)が有名ですが(内容は割愛)、BIG4に限らずテニス選手ならほとんどみな取っています。問題の疑惑ですが、真偽はわかりませんが、MTOの中にはおそらく「フリ」の場合もあったと思います。中には、プロテクションの場合もあったと思います。見える怪我はともかく、見えない痛みに選手が「痛い」と言っている以上、その場で確かめようがありません。選手を信じるしかありません。

では、そういう場面はどうすればいいのか

仮に相手が「疑惑」のMTOをとっているんだな〜、あいつ休んでいるな〜と思っていてもできることは平常心で自分のゲームをするだけです。それで流れが変わり、自分のゲームができなくなったようなら、それは相手が原因ではなく自分のメンタルだと考えるべきです。テニスに限らず、スポーツ・サイコロジストの職業があるくらい、スポーツはメンタルゲームでもあります。特にテニスのような個人スポーツはメンタルが非常に重要です。とはいっても、メンタルだけで勝てるスポーツではありません。あくまでフィジカルあってのメンタルです。

テニスはMTOさえとれば、勝てるスポーツではないのですよ、イワニセビッチさん。

実例を挙げますと、2016年のバーゼル大会でデルポトロとハーセの試合で、デルポトロがブレークした状態で、プレイ中に突然ハーセが転んですぐに立てないくらいでした。当然、すぐにドクターを呼び、足の治療(テーピング)をしました。デルポトロは心配そうにみていました。試合が再開し、デルポトロが少し動揺したのか、すぐにハーセにブレークバックされました。なーんだ元気じゃん!絶対フリだな!と言わんばかりに怒りを爆発させて、結局デルポトロが勝ちました。実際デルポトロが怒って、放送できない心の声が聞こえてしまった場面がYOUTUBEでみることができます。ここでは紹介しませんが。笑 

もちろんハーセは派手に転んだのはまぎれもない事実ですし、フリではなくプロテクションの目的での治療(テーピング)を受けたんだと思います。でも、真偽わからないけど、MTO直後に元気に走り回っているハーセを見て、心配して損した!と思ったデルポの気持ちも想像できます。でもその後の対応が重要です。ずるい!と思ったら、デルポのようにその怒りを自分のゲームに爆発させればいいだけです。

いまのような、怪我をしないことが奇跡だと思うくらい過酷なスポーツをプレーしてくれる選手に対して、怪我をするな!MTOを取るな!と言えるわけがありません。むしろ、少しでも違和感を感じ始めたらすぐにトレーナーを呼ぶことを勧めたいくらいです。



ゆっくり歩いて何が悪い?

デルポファンではなくても、デルポは昔から試合中、いつもゆーっくり歩くことくらいは知っていますよね。個人的には、急ぐ必要がどこにもないし、ルール違反でもないし、無駄に走ったり焦ったりしたほうがエネルギーを無駄に消費することになり、怪我しやすくなります。自分の時間を最大限に使い、大事なエネルギーをゲームに注いだほうがいいにきまっています。

むしろ、みなゆっくりでいいと思います。ゲームが始まる前に、ゆっくり深呼吸をし、ゆっくり戦略を考え、ゆっくり歩くというルールを作ってほしいくらいテニスは過酷なスポーツです。現在の休憩時間を長くしてほしいです。

ゆっくり歩くくらいでは試合に勝てない

仮にこの「ゆっくり」をTacticsとみなすのであれば、ATPがもっとルールを厳しくすればいいです。(そうした場合、もっと過酷な環境となり選手から大反対されると思いますが)




以上、Ivanisevicの発言に幻滅し、このような長文になってしまいました。デルポ本人とツィートバトルに発展しなければ良いのですが....はたして。。


3/30追記

続報あり。デルポトロはこの件についてESPNに以下のように話しました:

「自分の体のことが気になる時間帯はあるだろう。(僕にとって)フィジカルはとても大事なことだ。昔は体のことを聞かなかったから怪我で何年間も長期離脱したわけだし。(第1)セット終了後にドクターを呼ぶのは、別にルール違反でもなければ、長い時間を取ったわけでもない。それに一回だけだし。ドクターから治療を受けたわけでもないしね。今はすごい疲れている、明日はコートに戻って、今日より良い状態で戦いたい。」

原文:
"Hay veces que el cuerpo te llama la atención y es muy importante lo que siento físicamente ya que lo he pasado muy mal otros años por no escucharme a mí mismo. Llamar al médico cuando terminaba el set estaba dentro de las posibilidades y no me tomé mucho tiempo, fue solo ese cambio de lado. El esfuerzo físico lo hago yo, no el médico y mañana tengo que volver a entrar a la cancha y espero estar un poco mejor para disfrutar porque cuando uno está tan cansado se le hace todo muy cuesta arriba",

英語:
"There are times when the body catches your attention and it is very important what I feel physically because I have had a bad time in other years because I did not listen to myself." Calling the doctor when the set was over was within the possibilities and I did not take a lot of time, it was only that change of side.The physical effort I do, not the doctor and tomorrow I have to go back into the field and I hope to be a little better to enjoy because when one is so tired everything is very difficult up, "

ソース:http://www.puntodebreak.com/2018/03/29/del-potro-defiende-llamar-medico-posibilidades

このブログでも書きましたが、Ivanisevicのいちゃもんともとれる発言には賛同できず、別にドクターを呼ぶのはルール違反ではないし、合理的な行動だからです。しかも、何年間も、何回も、怪我で長期離脱していた選手に対して。普通、あの怪我のトラウマからちょっとでも違和感や痛みを感じたら、ドクターやトレーナーを呼ぶでしょう。ルールが許している以上、その行動に文句があるのなら、ATPに訴え、MTO禁止というルールにでもすればいい。賛同する選手が一人でもいればの話ですが。

余談ですが、私がラオニッチの立場ならこのコーチとの契約を解除するかもしれませんね。いろんな意味でTPOが心配で、グランドスラマーとはいえ、こんな方からコーチングを受けたくないです。



UNSTOPPABLE DELPO : デルポ、15連勝中!






マイアミオープン(ハード、MS1000、アメリカ)ー この日男子シングルズ準々決勝が行われ、デルポトロは2時間52分に及ぶ激闘の末、ラオニッチを5-7、7-6、7-6で破り2009年以来の準決勝へ進出を決めた。準決勝では、地元のイズナー(John Isner)と対戦する。

ラオニッチの完全復活

デルポトロとラオニッチは10日前のインディアンウエルズ大会(ATP MS1000)のSFでも対戦し、その時のデルポトロは6-2、6-3でラオニッチを圧倒しました。しかし、今日のラオニッチはまったく別人で本来強いラオニッチがカムバックしました。第2セットの中盤までラオニッチ優勢だと思っていましたが、そこからデルポトロに勢いがもどり何とか凌いでタイブレークへ持ち堪えた。タイブレークでは、いつもの強いデルポトロが制しました。第3セットに入り、序盤はお互いキープできずブレーク合戦が続いていましたが、中盤から集中力が戻り、このセットもタイブレークへ。タイブレークでは、またもデルポトロが制しました。2時間52分という長い長い試合でした。ラオニッチにとって、今日は負けはしましたが、今日のパフォーマンスは完全復活と言っていいでしょう。
Wimbledonが楽しみです。

デルポはとにかくタイブレークが強い!

以下のCareer Tie-Break win/loss indexより、タイブレークの勝率(現役選手)が最も高いのはフェデラー(65.2%)です。ナダルを除くBIG4とイズナー、ラオニッチがTOP 5を占めています。一方、デルポトロは9位(58%)にランクインしています。このランキングからビッグサーバーはやはり有利ということが言えそうです。しかし、フェデラーやジョコビッチのようなビッグサーバータイプではない選手でもなぜタイブレークの勝率が高いのか。答えは、彼らはテニスが上手いからです。そして、そのテニスの上手さは間違いなく勝負強さからきているのです。

Career Tie-Break win/loss index
1位 フェデラー 65.2%
2位 ジョコビッチ63.2%
3位   マレー63.2%
4位   イズナー61.7%
5位   ラオニッチ61.3%
6位 ナダル60.8%
7位 キリオス59.2%
8位 モンフィス58.8%
9位 デルポトロ58.0%
10位  錦織 57.5%

58% -> 72.4%


最新の52 weeks Tie-Break win/loss indexによれば、デルポトロのタイブレーク勝率は21-8(72.4%)です。この数字はフェデラーの25-8(75.8%)に次ぐ2位です。ちなみに3位はヘヨンチョンの19-8(70.4%)。デルポトロは、元々高いキャリアタイブレーク勝率58%から現在の72.4%(52週)へ、大きく改善しました。最近のデルポトロは、とてもとてもタイブレークが強いのです。そのタイブレーク勝率の強さが今回も勝利の分け目になりました。

デルポトロのタイブレーク勝率の高さは、集中力とメンタルの強さから来ていると思います。フェデラーやチョンにも同じことが言えます。

特にデルポトロは ‘save the best for the last’ タイプでタイブレークが来たら怪物へ変身する場面が良くみられます。これまで鈍かった動きをしていたデルポトロが嘘のように急にピンピンしてきます 笑 また、これまでイライラしていたのが急に落ち着きが戻り賢者モードに変身します 笑

これに困惑した相手からしたら大きなプレッシャになり、ミスしやすくなる場面はよくみられます。相手からすれば、デルポトロの集中力を崩せるのは難しいので、プレイで圧倒するしかありません。自分のギアを最大限まで高めないとまずスーパーデルポトロには勝てません。タイブレーク勝率1位のフェデラーさえ、デルポ相手になるとかなり苦戦します。怪我後のデルポトロよりメンタルが強い選手は他にいるのだろうか。

デルポトロの、鬼メンタルを分けてほしい!

進化したデルポは省エネテニスへ


これについては今度詳しく書きたいですが、今日は少しだけ触れますね 笑 15連勝中のデルポの勝因の一つにずばり省エネテニスに徹した結果だと思っています。省エネテニスとは、簡単にいうとフェデラーのテニスのように、少ないショットで効率良くポイントを稼ぐテニスのこと。今年に入ってからのデルポトロのテニスは間違いなく進化し、省エネテニスへシフトしつつあると思います。そうさせているのは、いうまでもなく、彼のフィジカル問題、手首の痛みです。そんな中バランス良くテニスを続けるには、シグネチャーフォアハンドはもちろん、スライス、ドロップショットやボレーなど小技やネットプレイを増やし、「勝てるテニスから負けないテニス」の戦略へ、とデルポトロは考えたのでしょう。フェデラーとマレーを混ぜたようなスタイルですね。とくに対Nextgenの試合ではその戦略がよく効きます。デルポトロは自分のゲームプランの変化についてこう話しました。

「いまの自分のテニスが好きだ。いまのゲームスタイルでも勝てているからね。昔よりバラエティーがあって、もっとコンプリートなプレイヤーになれたと思う。観客にとってもより面白いゲームになったと思う。もちろん全米優勝をもたらしてくれた昔のスタイルも好きだけど、でもいまの自分には、いま持っているものを使うしかない。そうするしかないから。」

激しく同感です 笑 フィジカル問題にずっとつきまとわれている以上、うまく付き合っていくしかないので、勝てるテニスではなく負けないテニスに徹するのが賢明な戦略だと思います。

確かにいまのデルポトロのゲームは、怪我前のややパターン化していたゲームプランよりバラエティーが追加されて、読みにくくなっているのではないかと思います。2008年からデルポの試合をみてきた感想としては、少年のドカンスタイルからいつの間にかベテランのテニス職人感が日に増している 笑 この10年いろんな進化したデルポが見れてとても良かったと思っています。デルポのキャリアを見ていると、さまざまな逆境を乗り越えられた勇者にはさらなる進化、さらに強くなるというボーナスが与えられることにとても勇気付けられた。同じ手首に三回手術を繰り返してでもテニスがしたい、諦めないデルポのメンタルには脱帽です。

なんか熱く語ってしまいましたが、今日はこの辺にします。笑


次戦、準決勝のデルポトロvsイズナー戦が楽しみです。デルポトロがいまの疲労を克服できるか、大会史上8人目のサンシャインダブル達成なるか、わくわくハラハラです 笑

※写真はすべてGetty Images より